獅堂 光 2

『いぎいいい!!? や、やめっ…… そんな場所にいいい——っっ!?』
スライム型魔獣の、強いて表現すれば頭部か自律部と呼ぶべきおぞましい眼球の座る触手茎部が割れ、吐き出された醜悪な舌状器官が吸い付いたのは、光の股間中央部・・・魔法騎士の防具が持つ魔力防護を帯びてはいるものの、レオタード状の薄衣を隔てたその場所には、光の最も大切でデリケートな部位が存在していた。

———— い、いやだっ!! こんな醜い魔物に、私の…… 私の一番大切な場所をっ!?!

いかに生来の強大な魔力資質を秘め、伝説の魔法騎士として選ばれた光といえど、その身体と心とは年齢(とし)相応の少女のものであり、毒花の花弁の如く触手を揺らす魔物の器官にドロつく粘液を擦り付けられながら秘部をまさぐられれば、強烈で脅えにも似た生理嫌悪を覚えずにはいられない。
そう、此処はセフィーロの地であり、心が全てを決める世界なのだ。
当然心の中で、嫌悪と羞恥で動揺した乙女の部分が占める割合が強い勇気と使命感に支えられた魔法騎士の部分を凌駕すれば・・・
その脅えにも似た心の怯みは魔法騎士としての能力値にも多大な影響を及ぼした。

『ああっ!? そんな…… 防、防具の中にいいいいっ!!?』

ヌルヌルとして生暖かい腐ったゼリーが、魔法障壁に綻びの生じたスーツと表皮との僅かな間隙から大量に侵入し、股間一帯を呑み込むと更に上へと侵略を拡げ、光の肢体を浸し汚してゆく。

『ん……ん……いやぁああああ いやぁ!!? いひやぁあああっ! だめぇ、それ以上 あぉああっっ! む、胸を触る、なあぁっっっ!?』

それ自体が魔物の一部であるかの様に侵入した粘液が蠢き、瑞々しい青い果実を連想させる胸の脹らみを締め上げられ、先端の蕾を絞り上げられた光は絶叫した。
だが、そんな光を嘲笑うかの如く汚辱ゼリーは見る影も無く強度の劣化した魔法騎士の防具を内側から腐食させた様に易々と破砕して、外部に大穴を穿って防具の外へ飛沫を散らす。

『くふっ……!? いっあっ……そ、それはっ…だっ…だ……め……っっ ひっ!!? 魔力がっ、す、吸われて……!』

その魔物は捕えた獲物が体内に宿す魔力を己の養分とするタイプらしく、光の全身を搦めとり接触する粘液全体から魔力が吸い出されてゆくのがわかった。
全身がだるく痺れ、意識が集中出来なくなってゆく。
誰かに救いを求める様に周囲に視線を走らせる光を、かすみ始めた視界正面に立ちはだかった新たな絶望が打ちのめす。
先刻まで存在していたはずの通路が消え去り、垂直の石壁が存在していた。

『しまっ…!!? 閉じ込められっ…』

いつの間にか、魔物は己の身体を用いて新たな偽装壁を作り上げていた。
その巧妙に模倣された偽装壁と本物の壁によって囲われた箱状スペースに光は閉じ込められている。
しかも、魔物がこの箱状空間に展開したもう一つの効果にも、戦慄とともに光は思い当たった。
自らが奏でてしまっている苦鳴が、奇妙な反響具合で耳朶へ戻ってくる…… この独特の響きは音声遮断系の魔力効果独特のものだ。

———— 海ちゃんっ 風ちゃんっ は、早く来てっ…え… ……ランティ…スッッ!!!

無論数時間のうちには戻ってこない自分を案じて、海や風はこの下層ブロックを訪れるだろうが、果たしてあれほどまでに近づいても気配を感じさせなかったこの魔物の体内に等しい場所に幽閉された自分を見つける事は可能だろうか……
魔物の陵辱に晒され、強さを増す吸奪感でかすみゆく意識の中、光には友を信じる事しか出来なかった。


18禁なのか全年齢なのか自分でも分類に迷った光・・・
まあ危機全般に分類という事で一応18禁扱いで、ぱんつ見えてるしね。(デザイン構造からして、多分パンツじゃないけどね)
どれも描きにくいけど好きなんですよねえ、レイアース三人娘の最終形態型防具。
苦労するのはわかってるけど、また描くであろうw

だけじゃやっぱりつまらないので差分追加。
あんまりハード構図じゃ無い気もするけど、SADはこーゆータイミングのも好きで、多く描きます。(頂いた感想でも結構二分化気味)